基本情報技術者試験の合格点は何点?
科目A・科目Bの600点基準と評価のしくみ
「60%正解=合格」「片方の高得点で補える」などの誤解を整理し、実際の合格基準と学習上の目安を解説します。
基本情報技術者試験の合格基準は科目A・科目Bの両方で評価点600点以上(1,000点満点)です。
片方の高得点でもう片方の600点未満を補うことはできません。
また評価点は単純な「正答数×配点」ではなく、IPAはIRT方式に基づいて算出すると説明しているため、「60%正解=600点」という換算は保証されません。
「何点取れば合格?」「科目Aで高得点なら科目Bが低くても大丈夫?」という疑問は多くの受験者が持ちます。FEの合格基準はITパスポートの「3分野足切り」とは異なる仕組みのため、正確に理解しておく必要があります。
この記事では、合格基準の仕組み・よくある誤解・正答数の参考目安・学習上の実用的な目標設定まで整理します。
- 科目A・科目B両方で600点以上が必要な仕組み
- 「片方の高得点で補えない」理由と失敗パターン
- IRT方式による評価点が「正答数×配点」にならない理由
- 正答数の参考目安(非公式)と学習上の目標設定
- 科目A免除制度の概要
合格基準の全体像を把握する
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験方式 | CBT方式・通年実施 |
| 科目A | 90分・60問・四肢択一(採点対象58問・試験問題2問) |
| 科目B | 100分・20問・多肢選択式 アルゴリズム・擬似言語16問+情報セキュリティ4問 |
| 合格基準(科目A) | 評価点 600点以上 / 1,000点 |
| 合格基準(科目B) | 評価点 600点以上 / 1,000点 |
| 合格判定 | 科目A・科目Bの両方が600点以上で合格(どちらか片方では不可) |
| 評価点の算出方式 | IRT(項目応答理論)に基づく評価点(単純な正答数の合計ではない) |
| 受験資格 | 制限なし |
※ 評価点はIRTによる算出のため、正答率60%が必ず600点になるとは限りません。上記は概念図です。
ITパスポートの合格基準との違い
同じIPA系の試験でも、ITパスポートとFEの合格基準の構造は異なります。混同すると学習計画を誤ることがあります。
| 比較軸 | ITパスポート(IP) | 基本情報技術者(FE) |
|---|---|---|
| 合格基準の数 | 4つ(総合1つ+3分野各1つ) | 2つ(科目A・科目B各1つ) |
| 足切りの種類 | 3分野(ストラテジ・マネジメント・テクノロジ)各300点以上 | 科目Bが600点未満なら不合格 |
| 補完できるか | 総合点で分野間の補完はできない | 科目A・科目B間での補完はできない |
| 科目別受験 | 不可(1回で全分野受験) | 可能(科目Aと科目Bを別日に受験できる) |
「60%正解=600点」とは断言できない理由
FEの評価点は「正答数×〇点」という単純計算ではありません。
正答率の参考目安(非公式)
| 正答率の目安 | 参考判定 | 学習上のアクション |
|---|---|---|
| 75〜80%以上 | 十分な余裕 | 本番時間での総合演習へ移行 |
| 65〜75% | 合格圏の目安 | 弱点分野の最終補強と演習継続 |
| 60〜65% | ボーダー付近・追加演習必要 | 誤答分析と弱点の集中補強 |
| 60%未満 | 基礎固めが必要 | 参考書に戻り基礎から再確認 |
※ IPAが公開している値ではありません。IRT方式のため実際の評価点は異なる場合があります。学習の目安としてのみ参考にしてください。
科目Bで600点未満になりやすいパターン
合格者の多くは科目Aより科目Bの対策不足で失敗しています。科目B特有の注意点を確認しておきましょう。
| よくある失敗パターン | なぜ起きるか | 対策 |
|---|---|---|
| 擬似言語を直前まで後回しにした | 「アルゴリズムは数学が得意な人のもの」という先入観でスタートが遅れる | 学習開始から2週間以内に擬似言語を1問だけ解いてみる。毎日10〜20分の並行学習を習慣化する |
| 科目Aに時間をかけすぎた | 科目A(60問)の範囲が広いため、科目Bの学習時間が残らない | 科目Bに全体の35〜40%の学習時間を確保する計画を最初に立てる |
| 科目Bのセキュリティ4問を軽視した | 「科目Bはアルゴリズムだけでいいのでセキュリティは科目Aと同じ対策」と思い込む | 科目Bのセキュリティは事例読解型の問題が多く、科目Aの用語問題とは質が異なる。科目B専用の対策が必要 |
| 1問に時間をかけすぎて未解答が出た | 難しいアルゴリズム問題で詰まり、100分で20問を解き終えられない | 事前に時間計測演習(1問5分目安)を行う。解けない問題は先に進んで後から戻る習慣をつける |
- WEB版問題演習で科目A相当の正答率が安定して65〜70%以上になっているか
- 科目B(擬似言語)を1問5〜6分以内で解けるようになっているか
- 科目BのセキュリティPartも事例読解問題で対策できているか
- 科目A(90分)・科目B(100分)の時間制限下での演習を各1回以上行ったか
- 科目Aと科目Bの両方で「余裕を持った正答率」に達しているか
科目A免除制度の概要
FEには、所定の条件を満たすと科目Aが免除になる制度があります。科目Aを別途受験せずに科目Bだけに集中できる制度で、独学者にとっても選択肢の一つです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 主な取得方法 | IPAが認定した学校・研修機関の講座を受講・修了試験に合格することで免除資格を取得できる |
| 免除後の受験 | 科目Bのみを受験して、科目B 600点以上で合格 |
| 注意点 | 免除の有効期限・対象機関・手続き方法はIPA公式サイトで最新情報を確認すること |
科目A免除の対象機関・有効期限・申請方法など詳細はIPA公式サイトの「基本情報技術者試験」ページでご確認ください。制度が変更される場合があります。
合格基準から逆算した学習の目標設定
「600点以上」という合格基準を学習の目標に落とし込む際は、次の考え方が実用的です。
-
「ぎりぎり600点」ではなく「700〜750点」を目指して学習する
IRT方式のため「60%正解=600点」という保証はありません。余裕を持った正答率(70〜75%以上)を目標にすることで、当日の多少のミスや難問にも耐えられます。
-
科目AとBを別々に「65〜70%の正答率」を目安に確認する
WEB版問題演習で週1回3分野横断の演習を行い、「科目Aは安定しているか・科目Bは最低ラインに達しているか」を確認します。
-
本番時間での総合演習で「時間切れによる未解答」をなくす
PDF問題集を使って科目A90分・科目B100分で全問解き終えられるか確認します。未解答が多い場合は時間配分の練習が必要です。
よくある質問(FAQ)
今日から始めること
参照した公式情報
※ 正答数と評価点の換算表はIPAから公開されていません。記事内の正答率の目安は非公式の参考値です。制度・日程・手数料・合格基準等は変更される場合があります。受験前にIPA公式サイトで最新情報をご確認ください。
科目A・科目B両方で600点超えを目指そう
WEB版問題演習で科目Aの正答率を確認し、科目Bの擬似言語を今日1問だけトレースする。この2つが合格への最初の一手です。
