基本情報技術者の科目Bが苦手な人へ|
100分20問を攻略するトレース練習
「コードを眺めても得点にならない」理由と、変数・配列・条件分岐を一行ずつ追うトレース練習の具体的な方法を解説します。
基本情報技術者試験はCBT方式で随時実施。科目Aは90分60問(四肢択一)、科目Bは100分20問(多肢選択式)。IPAは科目Bを情報セキュリティとデータ構造・アルゴリズムを中心とする構成としています。
擬似言語問題では、コードを眺めて「意味が分かった気になる」だけでは得点が安定しません。変数の値・配列の添字・条件分岐の結果・繰り返し回数を紙やメモ上で一行ずつ追う「トレース練習」が科目B攻略の核心です。1問あたり5分(100分÷20問)という時間感覚も、演習を通じて事前に体感しておく必要があります。
科目Bが伸び悩む最大の原因は「読んでいるが追えていない」状態のまま演習を繰り返すことです。擬似言語は「読む力」ではなく「状態を追う力」が問われます。この違いを意識した練習が科目Bの正答率を上げる唯一の方法です。
※ 本記事では確認できた公式情報と資格ブートキャンプによる学習上の提案を分けて記載します。制度・出題範囲等は変更される場合があります。受験前に必ずIPAの公式情報をご確認ください。
- 科目Bの試験形式(100分・20問)と出題内訳
- 「読む」と「追う」の違い——科目Bで得点が伸びない本当の理由
- 具体的なトレース練習の手順
- 誤答を3種類に分けて復習する方法
- 資格ブートキャンプ独自の習熟度3段階チェック
科目Bの試験形式(公式情報)
| 項目 | 内容(公式情報) |
|---|---|
| 試験時間 | 100分 |
| 出題数 | 20問(多肢選択式) |
| 出題内訳 | アルゴリズム・データ構造(擬似言語):16問程度、情報セキュリティ:4問程度 |
| 合格基準 | 評価点600点以上 / 1,000点(IRT方式) |
| 1問あたりの平均時間 | 5分(100分÷20問の計算上の目安。IPAが推奨する配分ではありません) |
| 試験方式 | CBT方式・通年実施(科目Aと同日または別日に受験可能) |
資格ブートキャンプ独自設計|科目Bの習熟度を「読める・追える・解ける」3段階で確認する
科目Bの練習を続けていても「なかなか正答率が上がらない」と感じる場合、多くは今の習熟度と練習内容がズレている状態です。資格ブートキャンプでは、科目Bの習熟度を次の3段階で整理し、段階に応じた演習の使い方を変えることを推奨します。
変数・配列・if文・for文・while文の意味を説明できる。コードを見て「何をしようとしているか」はわかる。しかし実際に動かすと何が起きるかを追えない。
→ この段階での演習:変数1〜2個の短いコード(5〜10行)を紙に書いて一行ずつ手でトレースする練習を毎日続ける。正解より「手を動かして追えたか」が目標。
コードを手でトレースして変数の値がどう変わるかを正確に追える。しかし時間内に全問解き終えられない、または問題文の条件を読み落としてミスが出る。
→ この段階での演習:WEB版問題演習で1問ずつ時間を計りながら解き、「どこで詰まったか」を記録する。問題文の読み方(条件・制約・戻り値)を確認する練習を加える。
トレースも問題文の読み取りも安定している。1問あたり4〜6分以内で解ける。本番と同じ環境で20問通してもペースが崩れない。
→ この段階での演習:PDF問題集を使って100分・20問を通して解く模擬演習を実施する。「最後の数問で集中力が切れていないか」を確認する。
今の自分がどの段階にいるかを確認してから、段階に合った練習を選ぶことが科目Bの正答率を最短で上げる方法です。段階①から③の順番を飛ばすと、「何問解いても伸びない」状態が続きます。
科目Bは「読む」より「状態を追う」練習が必要
- コードを眺めて「なんとなく分かった」で次へ進む
- 解説を読んで「そういうことか」と理解したつもりになる
- 同じ問題を答えだけ覚えて解き直す
- 変数の値を頭の中だけで追おうとする
- コードを読みながら変数の値を紙に書き出す
- 配列の各要素が何回目のループで変わるかを記録する
- 条件分岐でどちらのブランチに入るかを確認してから次の行へ進む
- 繰り返しの終了条件を意識しながらカウントする
具体的なトレース練習の手順
-
問題文を読んで「何を求めるコードか」を一言でまとめる
「配列の最大値を求める」「文字列を逆順にする」など処理の目的を先に把握します。目的を把握せずにコードを追うと迷子になります。
-
変数・配列の初期値を紙またはメモに書き出す
変数名と初期値の一覧をコードの外に書き出します。「変数aの初期値は0、配列Aの長さは3」のように明示することで、後のループでの変化が追いやすくなります。
-
コードを一行ずつ読み、変数・配列の値を更新しながら追う
代入のたびに紙の値を上書きします。条件分岐では「この条件はTrue/Falseか」を確認してから進みます。繰り返しは1回目・2回目・3回目と回数を明記して追います。
-
最終的な変数の値・戻り値を確認して選択肢と照合する
トレースが終わったら「答えとなる変数は何か・その値はいくつか」を確認し、選択肢と照合します。
誤答を3種類に分けて復習する
科目Bの誤答をすべて同じ方法で復習しようとすると、時間対効果が下がります。誤答の原因を3つに分類することで、次に何をすればよいかが具体化します。
| 誤答の種類 | 具体的な症状 | 対処法 |
|---|---|---|
| 構文を理解していない | for文・while文・関数定義の読み方が分からない。return文の意味が曖昧。 | 解説を読むより先に、擬似言語の構文説明(IPA公式のサンプル等)に戻って基礎を確認する |
| 処理の流れを追えていない | 構文の意味は分かるがトレース中に変数の値を取り違える。ループ回数のカウントがずれる。 | 同じ問題を紙でトレースし直す。変数の値を1行ずつ書き出す練習を繰り返す |
| 問題文の条件を読み落とした | コードは正確に追えたが、問題文の「0から始まる配列」「n番目ではなくn+1番目」などの条件を見落とした。 | 問題文を読む際に「配列の開始位置・引数の型・戻り値の条件」を問題文に下線を引いて確認する習慣をつける |
100分20問の時間配分も練習する
科目Bは1問あたりの難易度のばらつきが大きいため、「全問を均等に解く」戦略は現実的ではありません。
- 情報セキュリティ4問:1問あたり2〜3分(知識中心)
- アルゴリズム16問:1問あたり5〜7分
- 難問・長問は「後で見直す」フラグをつけて先へ進む
- 全問を解き終えたら残り時間でフラグ問題に戻る
※ IPAが推奨する配分ではありません。
- 1問ごとに解答時間を記録する(何分かかったかを書き出す)
- 「5分を超えた問題」をリストアップして後で振り返る
- 慣れてきたら20問通しで100分計測演習を行う
- 時間が余った場合も見直しをせず答えを変えないことを意識する
- 擬似言語の構文(for・while・if・関数・return)を説明できるか
- 変数2〜3個・繰り返し3〜5回の問題を紙でトレースして正解できるか
- 1問あたりおおむね5〜6分以内で解き終えられるか
- 問題文の「配列の添字・引数・戻り値の条件」を見落とさず読めるか
- 20問通しで解いても後半で集中力が切れていないか
よくある質問(FAQ)
参照した一次情報
公式情報確認日:2026年9月10日。制度・日程・手数料・出題範囲等は変更される場合があります。受験前に必ずIPA公式サイトで最新情報をご確認ください。
今日から科目Bのトレース練習を始めよう
まずWEB版問題演習でサンプル問題を1問解き、「読める・追える・解ける」のどの段階にいるかを確認してから練習方法を決めましょう。
