ITパスポートと基本情報技術者、
どっちを受ける?内容・難易度・対象者を比較
「どちらから始めるか」「どちらが自分に合っているか」を、試験形式・学習内容・対象者像から比較します。
ITパスポートは、ITを活用するための共通的な基礎知識を幅広く確認する試験です。
基本情報技術者試験(FE)は、ITを活用したサービス・製品・システム・ソフトウェアを作る人材に必要となる基本的な知識・技能を確認する試験です。
単純に「簡単な試験・難しい試験」と考えるのではなく、自分が何を学びたいか、今後どのような知識・技能を身につけたいかで比較してください。
「ITパスポートと基本情報技術者、どちらを受ければよいのか」と迷う場合は、 難易度だけでなく、2つの試験が想定している対象者像と学習範囲を確認することが重要です。
ITパスポートと基本情報技術者試験には共通する分野もありますが、 基本情報技術者試験ではアルゴリズムやプログラミングに関する内容も扱います。
- ITパスポートと基本情報技術者試験の対象者像
- 試験形式・出題内容の違い
- 両試験で共通する分野と異なる分野
- 現在の知識や学習目的から考える選び方
- ITパスポートから基本情報技術者試験へ進む場合の考え方
試験形式を比較する
まずは、ITパスポートと基本情報技術者試験の試験形式を比較します。
| 項目 | ITパスポート(IP) | 基本情報技術者(FE) |
|---|---|---|
| 主な対象 | ITを活用するための共通的な基礎知識を身につけたい人 | ITを活用したサービス・システム・ソフトウェア等を作る人材を目指す人 |
| 試験方式 | CBT方式 | CBT方式 |
| 試験時間 | 120分 | 科目A:90分 科目B:100分 |
| 出題数 | 100問 | 科目A:60問 科目B:20問 |
| 合格基準 | 総合評価点600点以上 +3分野それぞれ300点以上 |
科目A・科目Bそれぞれ600点以上 (各1,000点満点) |
| アルゴリズム・プログラミング | 基礎的な考え方を含む範囲を学ぶ | 科目Bでアルゴリズム・プログラミングを扱う |
| ストラテジ・マネジメント | 企業活動・法務・経営戦略・マネジメント等を含む | 科目Aの出題範囲に含まれる |
※試験制度・試験時間・問題数・合格基準等は変更される場合があります。受験前にIPA公式サイトの最新情報を確認してください。
出題内容の違い
2つの試験は共通する分野を持っていますが、 学習する範囲や求められる知識・技能には違いがあります。
ITパスポート
- 企業活動・経営戦略
- 法務
- プロジェクトマネジメント
- サービスマネジメント
- コンピュータの基礎
- ネットワーク・データベース
- 情報セキュリティ
- AI・IoTなどの基礎知識
基本情報技術者試験
- 基礎理論
- アルゴリズム・データ構造
- コンピュータシステム
- ネットワーク・データベース
- 情報セキュリティ
- システム開発
- プロジェクト・サービスマネジメント
- 科目Bのアルゴリズム・プログラミング
基本情報技術者試験では科目Bにも対応する
基本情報技術者試験では、科目Aだけでなく科目Bがあります。 科目Bではアルゴリズムとプログラミング、情報セキュリティに関する問題が出題されます。
共通する分野・異なる分野
| 分野 | IP(ITパスポート) | FE(基本情報) |
|---|---|---|
| 情報セキュリティ | 出題範囲に含む | 出題範囲に含む |
| ネットワーク | 出題範囲に含む | 出題範囲に含む |
| 企業活動・法務等 | 出題範囲に含む | 出題範囲に含む |
| アルゴリズム・プログラミング | 基礎的な内容を含む | 科目Bで扱う |
| プロジェクトマネジメント | 出題範囲に含む | 出題範囲に含む |
どちらを受けるかは学習目的から考える
ITパスポートを検討しやすい目的
- ITの基礎知識を幅広く学びたい
- 業務で使うIT用語を理解したい
- 情報セキュリティの基礎を学びたい
- 企業活動・経営・法務とITの関係も学びたい
- IT学習をこれから始める
基本情報技術者試験を検討しやすい目的
- IT技術者として必要となる基礎知識・技能を学びたい
- アルゴリズムやプログラミングも学びたい
- システムやソフトウェア開発について学びたい
- IT分野の学習をさらに深めたい
- 基本情報技術者試験の出題範囲が現在の目的と合っている
年齢・職種・文系か理系かだけで一律に決める必要はありません。 現在の知識と、資格取得後に何を学びたいのかを基準に比較してください。
現在の状況から考える比較例
| 現在の状況 | 確認したいポイント |
|---|---|
| IT学習が初めて | まず両試験の出題範囲やサンプル問題を確認し、現在理解できる範囲を比較する |
| 仕事でITを利用している | 業務で必要なのが幅広いIT基礎なのか、技術者向けの知識・技能なのかを確認する |
| ITエンジニアを目指している | 基本情報技術者試験の対象者像・科目Bを確認し、現在の知識から学習を始められるか確認する |
| 学校でITを学んでいる | すでに学習した内容と両試験のシラバスを比較する |
| 勤務先・学校に資格制度がある | 資格手当・単位認定・取得推奨など、所属先の制度を直接確認する |
ITパスポートから基本情報技術者試験へ進む場合
基本情報技術者試験を受験するために、 ITパスポートへ先に合格しておく必要はありません。
一方で、ITパスポートと基本情報技術者試験には、 情報セキュリティ、ネットワーク、データベース、 マネジメントなど関連する学習範囲があります。
学習時間だけで試験を選ばない
ITパスポートと基本情報技術者試験では、 必要となる学習内容が異なります。
ただし、必要な勉強時間は、 ITの予備知識、学校での学習経験、実務経験、 アルゴリズムやプログラミングの経験などによって変わります。
2027年度以降に受験する場合
情報処理技術者試験は制度・シラバス等が変更される場合があります。 2027年度以降に受験する場合は、 受験時点のIPA公式情報を確認してください。
よくある質問(FAQ)
迷ったら実際の試験範囲を比較する
- 自分は何を学ぶために資格を取得するのか
- 現在、ITの基礎知識をどの程度持っているか
- アルゴリズム・プログラミングまで学びたいか
- 勤務先・学校等に資格取得制度があるか
- それぞれのシラバス・問題を見て、どの範囲が現在の目的に近いか
ITパスポートから始めることも、 基本情報技術者試験から始めることもできます。 「どちらが上か」だけではなく、 現在の自分に必要な学習内容から判断してください。
参照した公式情報
※試験制度・シラバス・試験実施方法等は変更される場合があります。 受験前にIPA公式サイトの最新情報をご確認ください。
