基本情報技術者試験の難易度は?合格率・合格基準・つまずきポイントを解説

基本情報技術者試験・難易度ガイド

基本情報技術者試験の難易度は?
合格率37.3%・合格基準・つまずきポイントを解説

「どれくらい難しいか」を合格率の数字だけでなく、試験の構造・科目Bの壁・他の情報処理試験との比較から具体的に解説します。

📋 結論

2025年度のIPA公式合格率は37.3%(受験者104,698人・合格者39,012人)。科目Aは幅広い知識問題、科目Bはアルゴリズムと擬似言語の読み解きが中心で、IT未経験者には科目Bが最大の壁になります。「合格率37%≒難しすぎない」という評価は、情報系学生やIT実務経験者も受験者に含まれている点を踏まえて解釈する必要があります。

「基本情報技術者試験(FE)の難易度はどれくらい?」という疑問に対して、合格率の数字だけを答えるのは不十分です。科目Aと科目Bでは求められる力がまったく異なり、受験者の経験差によって体感難易度が大きく変わる試験だからです。

この記事では、公式の合格率データ・試験の構造・つまずきやすい分野・他の試験との比較を整理し、「自分にとってどれくらい難しいか」を判断できる情報を提供します。

基本情報技術者試験の難易度を数字で確認する

項目内容
試験方式 CBT方式・通年実施
科目A 90分・60問・四肢択一(採点対象58問・試験問題2問)
科目B 100分・20問・多肢選択式(アルゴリズム16問・情報セキュリティ4問)
合格基準 科目A・科目Bそれぞれ評価点600点以上/1,000点(両方を同時に満たすこと)
受験資格 制限なし
2025年度 受験者数 104,698人
2025年度 合格者数 39,012人
2025年度 合格率 37.3%(IPA公表)
⚠ 「合格率37%≒そこそこ難しい」という単純な解釈には注意:受験者104,698人の中には、情報系大学の学生・IT企業の新入社員・IT実務経験者など、既有知識が豊富な方が多く含まれます。これらの受験者と完全未経験者では体感難易度が大きく異なります。「自分にとって難しいか」は、実際に問題を解いて確認することが最も正確な方法です。

※ 2025年度の統計はIPA公式の統計情報(2026年9月4日確認)から引用しています。年度によって変動します。

他の情報処理試験との難易度比較

基本情報技術者試験を相対的に位置づけるために、IPA系の主要な試験と比較しておきましょう。

ITパスポート(IP)
合格率 約48%
情報セキュリティMG(SG)
合格率 約50〜60%
基本情報技術者(FE)
合格率 37.3%
応用情報技術者(AP)
合格率 約20〜25%

※ 各合格率はIPAの2025年度またはそれに近い年度の公表値に基づく目安です。年度によって変動します。

比較軸ITパスポート(IP)基本情報(FE)応用情報(AP)
アルゴリズム・疑似言語 ほぼなし 科目Bの核心(16問) 論述・記述で出題
経営・法務・会計 広く出題 科目Aに一部出題 ストラテジ系で出題
セキュリティの深さ 基礎レベル 科目Bで4問必須 技術・制度の両面で深い
独学目安時間 50〜150時間程度 200〜400時間程度 500〜800時間程度
ポイント:FEはIPの「上位版」ではなく、「IT系職種の基礎技術・スキルを問う試験」という別カテゴリです。IPを先に取得することでFEの科目A(経営・法務・ネットワーク・セキュリティ等)の土台が作れますが、科目B(アルゴリズム・擬似言語)はIPとほぼ重複しないため、別途学習が必要です。

難しさの中心は科目B|アルゴリズム・擬似言語の壁

FEで最も多くの受験者がつまずくのが科目Bです。科目Aは用語知識・概念理解で対応できますが、科目Bはコードを読んで動作を追う力が必要です。

📝 科目A(90分・60問)の性質 ITの幅広い知識を四肢択一で問います。テクノロジ系・マネジメント系・ストラテジ系の3分野から出題。用語・概念の理解と問題演習の反復で対応できます。
⚠ 科目B(100分・20問)の性質 アルゴリズム16問+情報セキュリティ4問。擬似言語(疑似的なプログラムコード)の動作を一行ずつ追うスキルが必要。「用語を覚える」だけでは解けません。

擬似言語とは何か

擬似言語はFEの試験で使用される、特定のプログラミング言語に依存しないコード表記方式です。変数・配列・条件分岐(if文)・繰り返し(for文・while文)などのプログラムの動きを記述したコードを読み、「この処理を実行すると何が返るか」「この変数の値はどう変わるか」を答えます。

⚠ 科目Bは「暗記」では対応できません:疑似言語の問題は、コードを読みながら変数の値を手で追いかける「トレース」のスキルが必要です。このスキルは反復演習なしには身につかないため、科目Bの学習は早い段階から少量でも始めることが合格の鍵になります。
学習の優先順:科目Aをすべて終えてから科目Bへ進む、という順番より、科目Aの学習初期から科目Bの擬似言語に少量触れる方が効率的です。科目Bは慣れるまでに時間がかかるため、早めにスタートするほど余裕が生まれます。

つまずきやすい4分野と具体的な攻略法

✕ つまずき① アルゴリズム・擬似言語

「コードを読んで動作を追う」という思考訓練が必要。用語の暗記だけでは解けない。最初は正答率が低くても焦らずトレース練習を続けることが重要。

小さなプログラムを手書きでトレースする練習を毎日少量続ける。最初は5〜10行のシンプルなコードから。慣れてきたら問題集の擬似言語問題を繰り返す。

✕ つまずき② 2進数・論理演算・性能計算

10進数↔2進数↔16進数の変換、論理積・論理和・排他的論理和、CPUの処理速度計算などの計算問題。手順を覚えていても計算ミスが起きやすい。

公式・手順を1つ決めて繰り返す。計算ミスが多い場合は途中式を必ず紙に書く習慣をつける。10問連続で解いて計算の型を体に覚えさせる。

✕ つまずき③ ネットワーク・データベース

用語が多く、関係性が複雑。「IPアドレス・サブネットマスク・ルーティング」「正規化・JOIN・トランザクション」など、仕組みを理解せずに用語だけ覚えると問題を解くときに詰まる。

ネットワークは「データがどの経路を通るか」の流れで理解する。DBは「表形式でデータを管理する」イメージを持ってからSQLの練習に入る。用語同士の関係を図で整理する。

✕ つまずき④ 情報セキュリティ

攻撃手法・認証・暗号化・対策の種類が多く、似た用語を混同しやすい。科目Bでも4問必ず出題されるため、軽視すると科目B全体の得点に影響する。

攻撃の仕組みと対策をセットで覚える(例:フィッシング→ドメイン確認・多要素認証)。公開鍵・共通鍵暗号の違いと用途を図で整理する。科目Bのセキュリティ問題は事例読解が多いため、長文問題の読み方も練習する。

「自分にとっての難易度」を判定する方法

一般的な合格率より、自分の現在の実力から難易度を判断する方が実用的です。

  1. WEB版問題演習で科目A相当の問題を20問解く

    正答率が50%未満なら、科目Aの基礎固めに時間がかかる状態です。60〜70%を超えていれば科目Bの学習を早めに並行させる段階です。

  2. IPA公式の科目Bサンプル問題を2〜3問解いてみる

    擬似言語問題を見て「コードの流れを追えそうか」を体感します。まったく読めない場合、科目B対策には相当の時間が必要です。

  3. 科目A・科目Bの現状正答率から必要な学習時間を逆算する

    両方で正答率50%以上なら200〜250時間程度、科目Bがほぼ解けない場合は300〜400時間以上を想定しましょう。

✅ 取り組みやすい人・注意が必要な人
取り組みやすい人
  • 情報系学生・専攻で学んでいる
  • プログラミング経験がある
  • ITパスポートに合格済み
  • 200〜400時間の学習時間を確保できる
注意が必要な人
  • IT・プログラミング完全未経験
  • 科目Bを直前まで後回しにしている
  • 用語の暗記だけで科目Bに臨もうとしている
  • 1日30分しか確保できない社会人

よくある質問(FAQ)

IT未経験でも合格できますか?
合格できます。ただし、科目Bのアルゴリズム・擬似言語は短期暗記では伸ばしにくいため、継続的な演習が必要です。IT完全未経験の場合、科目Bに慣れるまでに相当の時間がかかることを念頭に置いて、早めに学習を始めることをおすすめします。ITパスポートで基礎知識を整理してからFEに進む方法も有効です。
合格率37.3%は難しいですか?簡単ですか?
「難しい」とも「簡単」とも断定できません。受験者に情報系学生やIT実務経験者が多く含まれるため、この合格率が未経験者の合格確率を意味するわけではありません。まず20問程度解いて自分の現在地を確認することが最も実用的な難易度判断です。
科目Aだけ先に受験することはできますか?
科目Aと科目Bは別々に受験できます(科目A免除制度もあります)。科目Aを先に合格させて、科目Bに集中する方法を取る受験者もいます。詳細はIPA公式サイトの受験案内でご確認ください。
プログラミング未経験でも科目Bは解けますか?
解けるようになります。擬似言語は特定のプログラミング言語ではなく、IPA独自の表記方式です。変数・条件分岐・繰り返しの基本的な概念を理解し、トレース練習を重ねることで対応できます。ただし、プログラミング経験者より習熟に時間がかかるため、早めに学習を開始することが重要です。
2027年度の試験制度見直しは影響しますか?
IPAは2027年度を目処に情報処理技術者試験制度の見直しを発表しています。試験名称・区分・内容が変更される可能性があるため、受験を検討している方は受験時点でのIPA公式サイトの最新情報を必ず確認してください。

今日から始めること

「難しそう」と感じているなら、まず問題を解くことが最速の難易度判定です。

  1. 基本情報技術者試験の資格紹介ページで試験の全体像を確認する

    科目A・科目Bの構成・合格基準・出題範囲を先に把握します(5分)。

  2. WEB版問題演習で科目A相当の問題を20問解く

    正答率と「どの分野でつまずいたか」を確認して、自分のスタート地点を数値で把握します(25分)。

  3. IPA公式の科目Bサンプル問題を1問だけ解いてみる

    「擬似言語が読めそうか・まったく読めないか」を体感するだけで、学習計画の大きさが見えてきます。

参照した公式情報

主な確認先(2026年9月4日確認)

※ 制度・日程・手数料・合格基準等は変更される場合があります。受験前にIPA公式サイトで最新情報をご確認ください。

まず問題を解いて自分の現在地を確認しよう

難易度の体感は人それぞれです。20問解いて「どこがわからないか」を特定してから学習計画を立てることが合格への最短ルートです。

基本情報 資格紹介ページ 無料WEB問題を解く 無料PDF教材を見る