高度な財務会計・管理会計を問う日商簿記検定の最上位級
日商簿記1級とは?
試験概要・難易度・勉強方法を
わかりやすく解説
日商簿記1級は、商業簿記・会計学・工業簿記・原価計算について高度な知識と計算力を問う検定です。企業会計の法規や会計基準を踏まえ、経営管理・経営分析まで行えるレベルが求められます。
1日商簿記検定試験 1級とは
日商簿記1級は、商業簿記・会計学・工業簿記・原価計算について高度な知識と計算力を問う、日本商工会議所の簿記検定の最上位級です。
会計基準や会社法、財務諸表等規則などを踏まえ、企業会計を理解するだけでなく、経営管理や経営分析に活用できるレベルが求められます。合格すると税理士試験の受験資格の一つにもなり、公認会計士・税理士など会計専門職を目指す人にとっても重要な資格です。
この資格でできること
- 高度な財務会計・管理会計の知識を証明できる
- 連結会計や企業結合など高度な会計処理の理解を深められる
- 原価計算や意思決定会計を経営管理に活かせる
- 税理士試験の受験資格の一つを得られる
この資格が向いている人
- 日商簿記2級からさらに高度な会計知識を身につけたい人
- 経理・財務・管理会計分野の専門性を高めたい人
- 税理士や公認会計士など会計専門職を目指している人
- 企業会計や経営分析を体系的に学びたい人
学習の進め方
日商簿記1級では、個別論点の暗記だけでなく、複数の会計処理を組み合わせて正確に計算する力が必要です。まず2級範囲を確実にしたうえで、商業簿記・会計学と工業簿記・原価計算を並行して学習し、過去問題による総合演習へ進みます。
日商簿記1級のWEB問題と日商簿記1級のPDF教材を組み合わせ、重要論点を繰り返し確認しながら学習できます。
2試験概要
| 実施団体 | 日本商工会議所・各地商工会議所 |
|---|---|
| 受験資格 | 受験資格に年齢・学歴・実務経験などの制限はありません。どなたでも受験できます。 |
| 試験日・申込期間 | 【2026年度】 第173回:2026年6月14日(日) 第174回:2026年11月15日(日) 1級は年2回実施されます。 申込受付期間・申込方法は各地の商工会議所によって異なります。受験する商工会議所の公式案内を確認してください。 |
| 受験料 | 8,800円(税込) |
| 試験形式 | 統一試験(ペーパー方式) ・商業簿記 ・会計学 ・工業簿記 ・原価計算 1級はネット試験ではなく統一試験で実施されます。 |
| 問題数 | 4科目 ・商業簿記 ・会計学 ・工業簿記 ・原価計算 大問・設問の具体的な構成は試験回によって異なります。 |
| 試験時間 | 商業簿記・会計学:90分 工業簿記・原価計算:90分 合計180分 ※途中休憩あり |
| 試験回数 | 年2回 |
| 合格基準 | 総得点70%以上 ただし、商業簿記・会計学・工業簿記・原価計算の各科目について、40%以上の得点が必要です。 1科目でも40%未満の場合は、総得点が70%以上でも合格できません。 |
公式情報確認日:2026-08-12
3試験科目・出題範囲
4こんな人におすすめ
5よくある質問
年齢・学歴・実務経験などによる受験制限はなく、日商簿記2級を取得していなくても1級を受験できます。ただし、試験内容は2級より大幅に高度になるため、2級相当の知識を固めてから学習するのが現実的です。
できません。日商簿記1級は統一試験で実施されます。ネット試験の対象は2級・3級などで、1級は2026年度も6月と11月の統一試験です。
日商簿記1級の合格は、税理士試験の受験資格の一つとして認められています。税理士試験を目指す人にとって、日商簿記1級は会計学習の基礎を高めながら受験資格も得られる資格です。
総得点70%以上だけでは不十分です。商業簿記・会計学・工業簿記・原価計算の各科目でも40%以上を取る必要があるため、苦手科目を完全に捨てる学習はできません。
6学習メニュー
7試験攻略・学習戦略
日商簿記検定試験 1級を効率よく学ぶために、試験攻略の考え方・科目ごとの優先順位・学習スケジュール・つまずきやすい点を整理しています。
試験攻略ポイント
日商簿記1級では、総得点70%以上に加えて4科目すべてで40%以上を取る必要があります。そのため、得意科目だけで得点を稼ぐ戦略ではなく、全4科目で安定して得点できる状態を作ることが重要です。
商業簿記・会計学では、個別会計処理を暗記するだけでなく、会計基準の考え方と財務諸表への影響を関連づけて理解します。
工業簿記・原価計算では、計算パターンの丸暗記を避け、原価の流れや計算目的を理解したうえで解法を組み立てられる状態を目指します。
1級は論点数が多いため、すべてのインプットを終えてから問題演習を始めるのではなく、各論点を学習した直後から問題を解きます。
学習後半では、本試験と同じ時間制限で過去問題を解き、解く順番・見切る問題・時間配分まで含めて練習します。
科目別の学習優先順位
【最優先】
1. 商業簿記
2. 会計学
連結会計、企業結合、金融商品など高度な財務会計論点を体系的に理解し、商業簿記の計算と会計学の理論を関連づけて学習します。
【同じく重要】
3. 工業簿記
4. 原価計算
個別原価計算・総合原価計算などの基礎を確実にしたうえで、標準原価計算、直接原価計算、意思決定など高度な論点へ進みます。
【重要】
4科目すべてに科目別40%の基準があるため、実際には1科目を捨てることはできません。
学習初期は苦手科目に時間を多めに配分し、直前期には4科目すべてで安定して得点できる状態を目指します。
学習スケジュール例
【学習期間10~12か月・簿記2級相当から始める例】
1~2か月目:
日商簿記2級範囲を総復習
仕訳、連結会計、原価計算など基礎の弱点を確認
3~5か月目:
商業簿記・会計学の1級論点を学習
各論点ごとに問題演習を実施
4~6か月目:
工業簿記・原価計算の1級論点を並行学習
計算過程を自力で再現できるまで反復
7~8か月目:
4科目の学習を一通り完了
総合問題・過去問題へ移行
苦手論点を洗い出す
9~10か月目:
過去問題を繰り返し演習
90分単位で時間を計って解く
科目別40%を安定して超えられるか確認
試験前1~2か月:
本試験形式の総合演習
間違えた論点を集中復習
計算速度と時間配分を調整
会計基準・理論問題を総復習
直前期:
4科目すべてで合格基準を下回らないことを優先し、極端な苦手科目を残さない
つまずきやすいポイント
・日商簿記2級の基礎が不十分なまま1級論点へ進み、複雑な仕訳や計算で混乱する
・商業簿記の計算手順だけを覚え、会計学で問われる会計処理の根拠を説明できない
・連結会計や企業結合など複数の処理が絡む問題で、途中計算を整理できなくなる
・工業簿記・原価計算の公式を暗記するだけで、問題条件が変わると解法を選べない
・難問1問に時間を使いすぎ、解ける問題を取り切れない
・得意科目だけで総得点を稼ごうとして、別科目が40%未満になる
・インプット期間が長くなりすぎ、過去問題を本試験時間で解く練習が不足する
・古い教材だけを使い続け、会計基準や出題区分の変更に対応できない
