宅建士と管理業務主任者はどっちを先に取るべき?仕事内容・難易度・将来性を比較

不動産資格・比較ガイド

宅建士と管理業務主任者はどっちを先に取るべき?仕事内容・難易度・将来性を比較

不動産取引を扱う宅建士と、マンション管理を扱う管理業務主任者。 制度上の役割と試験内容を比較し、目的別に学習順序を整理します。

宅地建物取引士(宅建士)と管理業務主任者は、 どちらも国土交通省所管の不動産分野に関係する国家資格です。

ただし、資格者が必要になる業務は異なります。 宅建士は主に不動産の売買・賃貸などの取引、 管理業務主任者はマンション管理会社による管理受託業務に関わります。

そのため、 「どちらが上か」「どちらが簡単か」だけで決めるより、 自分が不動産取引とマンション管理のどちらに関わりたいか から考える方が分かりやすくなります。

まず2資格の違いを比較

比較項目 宅地建物取引士 管理業務主任者
主な分野 不動産の売買・交換・賃貸の媒介など マンション管理業者による管理業務
主な資格者業務 重要事項の説明など 管理受託契約の重要事項説明、管理事務の報告など
資格者の設置 宅建業に従事する者5人に1人以上の割合で専任宅建士 原則として管理組合30組合につき1人以上の専任管理業務主任者
2026年度試験日 2026年10月18日 2026年12月6日
試験問題数 50問 50問
試験時間 2時間 2時間
2025年度合格率 18.7% 19.6%
2025年度合格基準 50問中33問 50問中36問

※合格基準は年度ごとに公表されます。固定点ではありません。

仕事内容の違い

宅地建物取引士

宅建士は、宅地建物取引業における 不動産取引の重要な部分を担当します。

  • 重要事項の説明
  • 重要事項説明書への記名
  • 契約内容を記載した書面への記名

売買仲介、賃貸仲介などの 宅地建物取引業に関わりたい場合に直接関係する資格です。

管理業務主任者

管理業務主任者は、 マンション管理会社が管理組合から管理事務を受託する場面で 重要な役割を担います。

  • 管理受託契約に関する重要事項説明
  • 管理事務の処理状況の確認
  • 管理組合への管理事務報告

マンション管理会社で、 管理組合の運営支援や管理受託業務に関わりたい場合に 直接関係する資格です。

資格者の設置義務にも違いがある

宅地建物取引士

宅地建物取引業者は、 事務所ごとに宅建業に従事する者5人につき 1人以上の割合で、 成年者である専任の宅地建物取引士を置く必要があります。

管理業務主任者

マンション管理業者は、 事務所ごとに専任の管理業務主任者を置く必要があります。

国土交通省令では、 原則として管理事務の委託を受けた 管理組合の数を30で除した人数以上とされています。

制度上の違い: どちらも資格者の配置が法律上求められる資格ですが、 宅建士は宅地建物取引業、 管理業務主任者はマンション管理業で使われます。

試験内容はどのように違う?

宅建士

宅建士試験では、 宅地建物取引業法、民法などの権利関係、 法令上の制限、税その他などが出題されます。

管理業務主任者

管理業務主任者試験では、 次のような内容が試験範囲となります。

  • 管理事務の委託契約に関すること
  • 管理組合の会計に関すること
  • 建物・附属設備の維持や修繕に関すること
  • マンション管理適正化法に関すること
  • 区分所有法など管理事務の実施に関すること

両試験には民法など関連する内容がありますが、 宅建士では不動産取引、 管理業務主任者ではマンション管理という それぞれの制度に応じた範囲が加わります。

難易度は合格率だけでは判断できない

直近の2025年度試験では、 宅建士の合格率は18.7%、 管理業務主任者は19.6%でした。

ただし、 試験範囲、受験者層、合格基準点が異なるため、 この数字だけを使って 「管理業務主任者の方が簡単」 「宅建士の方が難しい」 と判断することはできません。

2025年度 宅建士 管理業務主任者
受験者数 245,462人 14,435人
合格者数 45,821人 2,832人
合格率 18.7% 19.6%
合格基準 50問中33問 50問中36問

自分にとっての難しさは、 民法の学習経験、 不動産業務の経験、 マンション管理・建築設備への知識などによっても変わります。

どちらを先に取るかは仕事内容で決める

宅建士から検討しやすいケース

  • 不動産会社で売買仲介・賃貸仲介などの 宅地建物取引業に関わりたい
  • 重要事項説明など宅建士の資格者業務を担当したい
  • まず不動産取引に関する法律を学びたい

管理業務主任者から検討しやすいケース

  • マンション管理会社で管理業務に関わりたい
  • 管理組合との管理受託契約や管理事務報告に関わりたい
  • マンションの建物・設備・会計・管理規約などを学びたい
迷った場合: 求人の多さやイメージだけで決めず、 希望する会社や職種の求人票を確認し、 実際にどちらの資格が求められているかを見る方法もあります。

両方を目指す場合は試験時期を活用できる

2026年度は、 宅建士試験が10月18日、 管理業務主任者試験が12月6日に実施されます。

そのため、 学習時間を確保できる場合は、 宅建士試験を受験した後に 管理業務主任者試験へ進む日程を組むこともできます。

ただし、 約1か月半で管理業務主任者の未学習範囲を すべて完成できるとは限りません。

両資格を同じ年に目指す場合は、 民法など関連する内容だけに頼らず、 管理業務主任者特有の マンション管理適正化法、 管理委託契約、 建物・設備、 会計なども早めに確認してください。

「将来性」は資格名だけで判断しない

宅建士と管理業務主任者には、 それぞれ法律に基づく資格者の配置制度があります。

そのため、 資格が関係する業務が法律上明確に定められている点は 共通しています。

一方、 実際の採用数、給与、資格手当、昇進への影響は、 企業、地域、職種、経験によって異なります。

「将来性が高い資格はどちらか」と一律に決めるより、 自分が進みたい不動産業務で どちらの資格が必要・活用されているかを確認してください。

2026年度に受験する場合の注意

2026年度の宅建士試験と管理業務主任者試験は、 いずれも法令を根拠として出題されます。

管理業務主任者試験では、 2026年4月1日現在施行されている法令等が 出題の根拠となります。

宅建士についても、 受験年度に対応した最新の試験案内、 教材、法令情報を確認してください。

古い教材を使う場合: 民法、マンション管理制度、不動産関連法令などに 改正が反映されているか確認してから利用してください。

よくある質問

Q. 宅建士の方が管理業務主任者より難しいですか?

一律には判断できません。 2025年度の合格率は宅建士18.7%、 管理業務主任者19.6%でしたが、 試験範囲や合格基準などが異なります。

Q. 同じ年に両方受験できますか?

できます。 2026年度は宅建士が10月18日、 管理業務主任者が12月6日なので、 試験日は重なっていません。

Q. 宅建士を持っていれば管理業務主任者試験が免除されますか?

宅建士資格による試験免除制度ではありません。 管理業務主任者試験の一部免除制度については、 受験年度のマンション管理業協会の案内を確認してください。

Q. どちらも取得すると仕事の幅は広がりますか?

宅建士は不動産取引、 管理業務主任者はマンション管理に関わるため、 担当する業務領域は異なります。 両方を活用できるかどうかは、 勤務先や担当業務によって変わります。

参照した公式情報

  • 一般財団法人 不動産適正取引推進機構 「宅地建物取引士資格試験」
  • 一般社団法人 マンション管理業協会 「管理業務主任者試験」
  • 国土交通省 「宅地建物取引業の免許制度」
  • 国土交通省 「管理業務主任者になるには」

公式情報確認:2026年9月26日。 試験日程、制度、出題範囲等は変更される場合があります。 受験前に各実施機関の最新情報をご確認ください。

資格ブートキャンプで問題演習を始める

進みたい分野が決まったら、 それぞれの資格ページで試験概要と問題形式を確認してください。

宅建士 資格紹介 宅建士 WEB問題 宅建士 PDF教材

管理業務主任者 資格紹介 管理業務主任者 WEB問題 管理業務主任者 PDF教材